ずっとずっと憧れて、大好きなプレイヤーがいました。インタビューをして、文字起こして分析もして。どんな風にメロディーを吹くか、どこに装飾を入れて、どこでアーティキュレーションを入れて、どこにアクセントがくるか、どんなノリか、細かく研究してはまねて、をここ数年繰り返していました。まさに彼女は私のヒーローでした。こんな風に吹きたい!って思いがいつもあって。
けれどもいつしか、ただの真似だけじゃなくて、私は私の好きな演奏が出来るようになってきて。自分らしさも出てきて。このままこのスタイルに落ち着くのかなと思っていて、そろそろアイリッシュの録音も残したいなんて、思っていたのです。が。
ちょっとずつ膨らんでいた、もう一歩踏み込んで行きたい、今の自分のスタイルに無い部分を深めていきたい、という思いと、とあるプレイヤーとの出会いがきっかけで、また、スタイルについて悩める(わくわくした)日々が続きそうな予感。
もしこの人のスタイルを研究していくとなると、アンブシュアから変えなければいけません。
それは、今までのスタイルとは一旦完全に離れなければいけない作業。
全く別人の演奏になる、とまでは行かないかもしれませんが、今後自分の演奏にどんな影響が出てくるのか、まだ分かりません。もしかしたらまた元に戻るかもしれないし。使い分けが出来るのが一番理想ですが。
私の場合、様々なミュージシャンと演奏させて頂いたり、ジャンルもアイリッシュだけでは無いので、その影響もどう出てくるか。
I will See.
知世さん
いろいろ迷い悩んで下さい。長年の経験から—迷い込んだ道も無駄足にならず、不思議とちゃんとリンクされていくのが興ろいと思います。楽しみにしています。そうそう、この4月から大阪に引っ越しました。